この記事では高配当株投資でよくある失敗と失敗から学んだ筆者の対策について解説します。
筆者が実際に購入した銘柄の失敗談をもとに、失敗しないためにはどうしておくべきだったか?を紹介します。
これから高配当株投資で銘柄を選ぶときの参考になれば幸いです。
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高配当株投資でよくある失敗
- 減配
- 予定していた配当金が減ってしまうこと
企業の業績が悪化したときに起こることが多い
例:9201日本航空(JAL) 2020年55円 → 2021年0円(無配転落)
- 含み損
- 保有している銘柄が購入したときよりも株価が下落してしまうこと
企業の業績は好調でも購入するタイミングによっては失敗する
例:8068菱洋エレクトロ 購入時株価3,215円 → 2021年7月末時点株価2,411円
例に挙げた2つの銘柄はどちらも筆者がやらかした銘柄です。
しっかり知識を得て事前調査しておけば防げた損失だと思っています。
減配した9201日本航空は無配に転落したときに売却しー4,100円の損失。
株価下落で含み損になった8068菱洋エレクトロはいまだ保有していますが、現在ー1,600円の含み損です。
どちらも金額が小さいのは少額で複数の銘柄に分散して購入しているからです。
減配する可能性のある銘柄を避ける対策
一番参考になるのは”過去10年で配当金を減配したことがあるか”です。
直近で業績悪化により減配したことがあるのであれば高配当株投資では避けた方が無難です。
使うツールはIR BANKが便利です。
これは9201日本航空の配当金推移ですが、毎年増えたり減ったりを繰り返しているのがわかります。
筆者が無配転落を味わったのは、2020年→2021年というコロナショックの時期です。
コロナショックで業績が悪化する以前より配当金が増えたり減ったりしています。
そもそも安定した配当金狙いで購入すべき銘柄ではなかったのです。
減配してなければ問題ないのか?
こうした9201日本航空の無配転落を体験して、筆者は過去10年の配当金推移を必ずチェックするようになりました。
ですがそんな簡単な話ではありません。
8068菱洋エレクトロの過去10年の配当金推移をご覧下さい。
減配してないぞーオッケー♪
過去10年配当維持か増配しかしていないことを確認した筆者は2021年1月にネオモバで株価3,215円 2株購入。
この記事を書いている2021年7月現在の株価は2,411円でー1,608円含み損の状態です。。。
『他の銘柄はコロナショックから株価が戻って含み益が出てるのに、なぜこの銘柄は下がる一方なんだ?』と疑問を持ち、色々と知識を吸収してきました。
株価の上下には様々な理由があるため、一概に決めつけることは出来ませんが『そもそも安定して配当金狙い』自体も確固たるものではないことを教えてくれる指標を見ていなかったのです。
それが【一株あたり純利益(EPS)】と【配当性向】です。
含み損回避には一株あたり純利益(EPS)もチェック必須
一株あたり純利益(EPS)
発行済み株式一株でどれぐらい利益を上げているか示すもの。
”株探”だと「修正1株益」”IR BANK”だと「EPS」で表記されている。
一言でいうと『今年1株でどれぐらい儲かったか』の指標。
8068菱洋エレクトロの 【一株あたり純利益(EPS)】 を株探とIR BANKで見ると以下の通り。
IR BANKで過去10年まで確認すると、『毎年儲けが安定していない』ことがわかる。
そして配当金は『儲けの中から株主にお金を配るもの』なので、『パパの今月の給料は10万円になっちゃったけど、子供のお小遣いは変わらず20万円出すぞ~』という状態に近い。
そんな『パパの懐具合の余裕さ』をあらわすのが 【配当性向】という指標だ。
配当性向は今後も”この銘柄に投資し続けるか”の指針になる
配当性向
EPSの『1株でどれぐらい儲かったか』に対する配当金の割合。
儲けが100円で配当金が20円なら配当性向20%となる。
配当性向が高すぎると良くないが、低すぎても株主還元意識が低い銘柄で高配当株投資ではうま味が少ない。
8068菱洋エレクトロの 【配当性向】 をIR BANKで見ると以下の通り(株探は自分で計算必要)。
『たいして儲けがない年も、配当金は変わらず出す』状態になっているのがわかる。
『少なとも70%以下が望ましい』というひとつの基準があり、自分もそれを目安にしている。
8068菱洋エレクトロという銘柄は『毎年の儲けが安定しない、無理して配当金を出す年が多い(過去10年で配当金100%以上が6回)』と言える。
とくにEPSは株価に大きな影響を与える指標なので、これだけ安定しないと株価の上下もやむなしという状態だ。
自分だけの買いルールを決める
連続増配中の銘柄(花王や小林製薬など)だけを買っておけば、減配の可能性はかなり低くはなるだろうが、配当利回りが低い銘柄も多く、セクターに偏りが出たりと投資手法全体のバランスが悪い。
そのため、減配しない非減配銘柄も加えていかなければならないし、購入時期も検討し極力含み損にならないよう注意しなければならない。
投資の手法に100%の正解はないが、少なくとも高配当株投資は様々な指標を見て『妥当か』『確実性が高いか』を自分で判断していく必要がある。
ここで紹介したEPSも配当性向もその指標のひとつだ。
今まで銘柄を検討するときに気にしていなかったのであれば、これからぜひ検討していただきたいと思う。
これから高配当株投資を始める方に参考になれば幸いです。
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