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田舎の学校あるある【ブラック行事】山菜取り編

こんにちは、コーシです。

この記事はためになる情報はかかれていません。

ですが筆者が実体験したふざけた慣習の話ですので、お時間のある人は暇つぶしにご覧ください。

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山菜採りってなに?

突然ですが、皆さん【山菜取り】と聞くとどんなイメージをもつでしょうか?

タケノコを掘ったり、地面に生えてる山菜をむしったり・・・?

春の山菜を天ぷらにして食べるとおいしいよね~

なんて平和なイメージを抱く人がほとんどでしょう。

しかし日本のとある村では

・義務教育真っただ中の中学生に丸1日かけて

・危険な山野を駆けずり回らせて

・山菜を集めて売りさばく

こんなことを学校公式の行事として行っていたのです。

うちの子には危険なことはさせたくないわぁ

部活は運動部じゃなくて文化部の方がいいわね

そうは問屋がおろさない。

そう。学校の公式行事だから全員参加は当たり前。

1年生から3年生まで全員出動。

温室育ちも野生児も関係ない、全員山に放たれる。

スケジュールは?

朝9時に登校して、目的地の山まで徒歩30分かけて向かう。

目的地で「採取していいエリア」の全体確認を先生から説明を受ける。

11時より前に早めの昼ご飯(各自の弁当)をとり、食べたら各自行動を開始する。

15時には集合場所にあつまり、全員で一斉に学校に戻る。

戻ったら山菜を集計して、選別しておしまい。

文字に起こすとこんなものだが、当然生易しいものじゃあない。

この山菜取りの『目的』がたかが中学生を天狗の集団へと変貌させるのだ。

山菜取りの目的は?

ズバリ『金』だ。

山菜は野菜と同じく買い手がいるため、売り場があれば売れる。

実際に道の駅のようなところで販売するため現金収入になるのだ。

もちろん生徒一人一人に販売させて売上を支給しているわけじゃない。

販売された山菜の代金は、その生徒が所属している【部活動の部費】に充てられるのだ。

ゲームのように死に物狂いで山菜をぶんどる

必死に山菜という見た目をした金を探す

娯楽に飢えているド田舎の中学生に、『ゲーム感覚で取り組める行事』を与えてやったらどうなるだろうか?

それだけで身体につくキズをいとわずに生えている山菜に飛びつくモンスターが出来上がる。

山菜を採取できるエリアは限られているため、『アイツには負けない』『あの子にはとらせない・・!』と目をギラつかせて天狗たちが獲物を探している。

獲物(山菜)を見つけたら危険を顧みずに突撃だ。生傷を気にしている余裕はない。

何がそうさせるのかはわからない。

部費が絡むので部活動の先輩からハッパをかけられているやつもいた。

オメーラぜってぇ2キロ以上採ってこいよ!

普段イキって先生に反抗的な態度をとるヤンキーも、なぜかこのときは必死になっている。

ド田舎の中学生にはアイデンティティーに関わる重大なことだったようだ。

ちなみに2キロ取れれば全体でも上位に入るレベルだ。

1本7グラム程度の山菜を285本採取してようやく達成できる。どれぐらいの難易度かおわかりいただけるだろうか・・・。

山を行軍しながらひたすら山菜を集め、最終的には2リットルのペットボトル1本分の重量をビニール袋に入れて帰ってくるのだ。

大人になった今ではお金をもらってでもやりたくはない。

採取して良いものは限定されている

ブラック学校行事

1本7グラム?もっと重いタケノコとか採ったら1キロぐらいあんじゃない?

と思う人もいるだろうが、残念ながら採取できる山菜は指定されており、そのほとんどが鉛筆1本ぐらいの重量しかないものなんだ。

わらび、ぜんまいのみ。

しかも売れない状態のものを採取しても集計にはカウントされない。

売るために厳選されたものしか採れないのだ。

死ぬほど危険。死人が出た噂はまだ聞かない

ちなみにわらびとぜんまいはそれぞれ生えている場所が明確に違う。

わらびは日当たりの良い場所に生えるので、土手の開けている斜面や田んぼのあぜ道に多い。

ぜんまいは日陰でジメジメしたところに生えるので、林の中や木の陰に多い。

どちらも道ばたに生えてはいないため、道なき山野を駆け巡る分の危険はつきまとう。

危険その1【落石】

筆者が中学3年生のときだった。

荷物を集合場所に置いて一息入れていると、山の斜面上から人間ぐらいのサイズの岩が転げ落ちてきた。

「ドガッベキ、ベキベキッ」と細い木々をなぎ倒しながら我々のいるところへ容赦なく襲い掛かり、Hくんのリュックサックを潰し、岩は谷底へ落ちていった。

リュックサックの中身は悲惨のひとことで、特に保温瓶タイプの水筒がまるで車道に落ちているペシャンコになった空き缶みたいになってて驚愕した。

Hくんは『お茶が飲めなくなった』とぼやいていただけなのも印象深い。

危険その2【転落】

急な斜面があるのは当たり前。だって山だもの。

あの獲物(山菜)を得るのはどれぐらい危険なのか?中学生が判断できるわけもなく、脚を踏み外して谷底に転落するやつもいた。

だいたい日頃からバカなことをやってるやつがよく落ちるので、先生も周りも心配はしない。

『がんばって上がってこいよー』で済まされる時代。

現代の教師なら【厳重注意処分】でSNSにさらされること必至だ。

危険その3【虫】

「ここは人間の世界ではない。人間が生まれるよりも遥かいにしえより我らは生きてきた」とでも言わんばかりに虫が襲ってくる。だって山だもの。

ハチが襲ってくるなんて当たり前。

ヤブカ、アブ、オロロなど刺すやつ噛むやつなんでもござれだった。

虫ではないが、マムシの毒に触れたやつが足首がねん挫した赤城キャプテンみたいになってて病院送りになったこともあった。

それでも翌年には通常通り開催されるのだから、危機管理という概念がなかったのだろう。

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帰校後に待っている仕事

まずは玄関で重量を図る。

【わらび、ぜんまいのみ】というレギュレーションを守っているかどうか、袋の中を厳しくチェックされ、計量台に山菜が入った袋を乗せる。

このときの重量が所属している各部活の部費に割り当てられる。

だいたい1キロに満たない者がほとんどで、野性味が溢れる奴ほど1~2キロぐらいになる。

2キロを超えたら今年度のヒーローだ。

仕分け

計量が済めば、後は販売に向けての準備作業に入る。

職員室前の廊下20メートルほどにブルーシートが敷かれ、その上に採ってきた山菜を全てぶちまける。

廊下が全て緑色になり、灰汁と緑の匂いが校舎1階に放たれる。

わらびとぜんまいにわけて、長さも大中小ぐらいに揃えて500ミリペットボトルぐらいの量で紐で結ぶ。

ぜんまいは先端のワタみたいな部分を取り除かないといけないので、特に面倒だった。

表彰と報酬

後日全校集会の中で表彰式が執り行われる。

レギュレーションが決まっているので、シンプルに全校生徒の中で最も多く山菜を採ってきた者が表彰状を受け取るんだ。

おなじみの金色の紋様で縁どられた表彰状に「あなたは山菜採りのおいて優秀な成績をおさめられたためここに表します」みたいなちゃんとしたタイプ。

部活動の「県大会で優勝しました!」と同列に扱われていたのが謎。価値が違いすぎる。

筆者は3年生のときに2位だったことがある。

この年の運動部全てが山菜をとりまくったこともあって、7~8,000円ほど各部の部費は増額。

野球部はボール買ってたし、卓球部はネットを新調していた。

最後に

いかがだったでしょうか?

地方移住はいまだ推進もされてるし、派手なキャンペーンを打ち出している自治体をメディアが取り上げることもしばしばだ。

だが自分の子供にこんなことを体験させたいと思うでしょうか?

この行事に参加してよかったか?と問われれば、筆者は間違いなく「よくない」と答えるし、今後の子供たちに必要だとも思えない。

身体能力の向上はスポーツで育めばいいし、採取体験であれば畑作で野菜などを作るので十分だと思う。少なくとも滑落や落石につぶされる危険性を含んで何かをする必要はないと思う。

「子供がどう育つか」も含めてあなたの人生であることを忘れないで地方移住を検討して欲しいと心から願う。

それでもまだ地方に移住したいと思えるならば、この記事も目を通しておいて欲しい。

どれだけド田舎の子供たちの未来がないのかわかるだろう。

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